2014年11月7日金曜日

『算数・数学が得意になる本』芳沢光雄 ★★★★☆

おもしろい。
数学が苦手な人は、どういうところで苦手になるのか。



『おもひでぽろぽろ』で主人公が小学生の時を振り返り、
分数同士の割り算のとき、どうして分数を逆にしてかけるのか?
が分からなくて、そっから算数への苦手意識が芽生えた、
的な一幕があります。




そういう数学でのつまづきをこの本は紹介、説明してくれる。
自分の数学的なつまづきをメタな視点から見れるので少し偉く、賢くなったような気分。

そういう視点をもてるか、
教師が生徒にもたせられるか、
が数学では大事、なのかもしれない。




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問:数学を何故学ぶか? 答:言葉で伝えきれないものを伝えるため
http://readingmonkey.blog45.fc2.com/blog-entry-618.html

読書猿の記事がおもしろい。



なぜ数学を学ぶのか。

読書猿いわく、その質問には3つの答えかたがあるらしー。

具体的な答え
抽象的な答え
ちょっとおもしろい答え

の3つ。
要約すると、



・具体的な答え
科学をやるための言語。数学やってなかったら、大学科学の入り口(力学)でコケる。強制振動でコケる。勘とか、イメージでできるほどサイエンスは甘くない。


→全部、微分方程式をやるための準備。たとえば、ベクトルと行列を一般化した線形代数。線形代数は線形微分方程式をとくためのツール。
こんな感じで、九九も小学校の算数も数学もなにもかも、微分方程式を解くのが目的。そこにつながってる。



・抽象的な答え
→自然言語(日常で使う言葉)では伝わらないものを伝えるため。
数学は言葉なんです。
自然言語から離陸すると離陸すると、複雑で込み入ったことを考えたり、扱える。


・おもしろい答え
→べつに数学忘れてもいい。
「数学なんてどこで使うねん」って呪ってもいい。
世界のどっかで誰かがこの数学を覚えててくれるからネ。



ってな感じです。

3つめがいまいちよくわかんない。
でも、なんだか素敵な答えであることはわかる。
そして、よくわからないものが大事なことは多々あります。



時間かけて3つめの言葉を考えてみよーう。