『存在の分析〈アビダルマ〉』櫻部建 上山春平 ★★☆☆☆
佐藤優のおすすめ。
おもしろい。
けど難しくて理解できない部分たくさん有り。
仏教思想をちゃんと読んだのはじめて。
今まで西洋思想、哲学が多めだったので新鮮。
ぼくは中高一貫の仏教校の卒業で、仏教のバックグラウンドが濃いかも。
西洋思想や哲学よりも、スルスル腹に落ちるような感じがしないでもない。
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アビダルマは、仏教という宗教を体系立てようと頑張って出来上がったシロモノ。
トマス・アクィナスの『神学大全』と立場的には似てるのかな?
この本の著者に西洋哲学の素養があり、たまに比較してくれたりするので、そこが読みやすかった。
でも全体的にむずかしすぎて、ほとんどついていけてないです。
でもこの分野は「習うより慣れろ」がよく言えるはず。
通読するだけでも、きっと意味はあるはず…。
お坊さんの間には
「桃栗3年、柿8年」をもじって、
「唯識3年、倶舎8年」ということばがあるらしい。
おもろ。
倶舎論→阿毘達磨倶舎論→アビダルマ、の意味です。
この本で倶舎論は一応網羅してるようなので、
次は唯識の本も読んでみよう。
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Googleの村上憲郎が「フレームオブリファレンス」の話をしてた。
その心は
「2500冊ぐらい本読んだら、頭のなかに本棚ができる」
ということです。
今回の読書は、ぼくの読書テーマ「哲学」や「宗教」を拡大してくれたかも。
頭のなかの本棚が細分化されたかも。
こういう読書は楽しいです。