2014年8月27日水曜日

『男性論』ヤマザキマリ ★★★☆☆



『テルマエ・ロマエ』の作者。
おもしろかった。
けどなんでしょう、「好き」とはいえないなにか違和感を感じる。
作者はすごいかっこいい男性的な部分があります。
同族嫌悪的ななにかでしょうか。



でも、おもしろい知恵もいっぱい書いていました。
・「夫婦というのはこうあるべし」と労働観の相違が、夫婦げんかの原因
・ラファエロの謙虚さ。謙虚さってモテるのに大事。
・『暮しの手帖』について言及アリ
『暮しの手帖』は、良妻賢母になるための生活の知恵を満載にした主婦向け雑誌、というカテゴリーに一応はなるんでしょうが、でもこの雑誌のコアな愛読者は、おそらくフツウの奥様ではなくて、私の母も含めてみんなどこか変わっていた気がします。個性的というべきなのか、なんなのか。
ぼくは『暮らしの手帖』が好きなんです。



最後にあった「女性論」が印象的。
この作者に感じた違和感というのは、やっぱりなんといっても日本人離れしてるからでしょうか。
「半分外国人」の女性に、冷静な目で日本のフェミニズムについて語られるともう返す言葉が無いです。




日本の男は自分より身長、学歴、収入、すべて自分より低い女性を好む傾向にあります。
そして逆もまた真。
女性は自分より身長、収入、学歴が低い男を結婚相手にはあまり選びません。

こういうことを「低方結婚」といいます。
アジア的な社会ではよくあることです。



でもこれってなんでなんですかね。
不思議。
なんでフェミニズム運動は欧米から発達したんでしょうか。

アジアの、日本の「低方結婚」志向て、なんとなく悪いイメージを持ってしまいます。
けどぼくは「そんなに悪いことじゃないよ」と、言いたい気持ちがある。
気持ちがあるだけで、ギロンに耐えるような根拠はない。



西洋の結婚観とアジアの結婚観のメリット・デメリットを抑えておきたいものです。