2014年9月13日土曜日

『二十歳の原点』高野悦子 ★★★★☆

おもしろい。
ちきりんのおすすめ。

全共闘時代の女学生の日記。
社会への怒りと、恋の葛藤が同時に描かれててかわいい。

と思ってたら、この後大二病こじらして自殺してるのね…。



死んだ後、大二病と恋の病に冒された日記を公開、出版されるとか地獄ですね。
でも、自殺しちゃ、文句、言えん。


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あの時代の学生は、なにを頑張ってたんですかね。
なんでなんでしょう。
時代の流れ?

社会主義、マルクス主義の流行、だけが答えなのかしら?
なんであんなに「若さ」が爆発したんでしょうか。


そこを覚めた目で、ばかにすることなく観察できたら、自分のこともっと知れそうな気がする。







『ファザーファッカー』内田春菊 ★★★☆☆

初、内田春菊。
そんなにおもしろくない。
テーマは「家庭の不幸」。
親に性的虐待をされていた著者の自伝小説でした。




最初、自伝小説として読んでたら、どんどんストーリーがちゃっちくなってきたので、
「なーんや、ペラい三文小説」
と思って、内田春菊の経歴をwikiで調べたらやっぱ自伝小説で衝撃。


父親が内田春菊を犯す描写がクリアで焦る。
でも、やっぱ、本としては二流という感じ。





多分、きっとその原因は、内田春菊は親を許せてないからかな。
時間がたって、発酵した恨み骨髄が文章から臭ってきました。
それだけに読んでて救いがない。

当時親に性的虐待を受けたことも悲劇だけど、
内田春菊がそれを消化できずに、こんな作品を書いてること、それ自体が悲しい。


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開高健だったかな?
小説の「存在の狂気」みたいな話をしてた。
その心は、
その本が、この世に存在する意味を感じられるか 。
 本が本として存在するからにはそれが必要。
という文脈で、それを「存在の狂気」と呼んでた。


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『ファザーファッカー』はそれが少ないような気がした。
単なる不幸自慢ではいかん。