2014年11月22日土曜日

『ソロモンの指輪』コンラート・ローレンツ ★★★★☆

佐藤優のおすすめ。

おもしろい。
フツーに笑いながら読んじゃう。



20世紀の動物行動学者。ノーベル賞も受賞してるのね。




カラスや狼や鳩や犬の中に見える人間性がおもしろい。
でもローレンツはそうじゃないって言います。

人間の中に動物性があるからこそ、動物って見てておもしろいんですね。






浮気して駆け落ちするカラス。
キレて手の付けられない鳩。
平和主義のオオカミ。

なんかこういう人って普通に暮らしててもいますよね。



寝とり、浮気、駆け落ち、
キレて手の付けられないネクラ、おたく。
意外と気のいいヤンキー etcetc





この世のどんな出来事も、ヒトっていう動物がはしゃいだ結果、
って考えたら色々見えてくるかも。

マキャベリズムと相性のいい本ですね。
戦争、国際政治をゲーム的にパワーバランスで捉えて考える。

おなじように、人間を1匹の動物として考える。
そういう目線を得るのに秀逸な一冊かも。







あとローレンツの動物に対する目線がステキ。
愛にあふれるけど、どこか冷静。
情熱と忍耐強さ。

相反するものが同時に成立する時、ヒト、モノ、事、って素敵ですよね。






文章に皮肉がめちゃくちゃ効いてて、
作者イギリス人か?   と思ったんですけどオーストリア人でした。

オーストリア人ってあんな文章書くんやー笑
ドイツ人はあんな文章書けないだろうなー…( ̄ー ̄)